続きはこちら
 それは写真の物です。肝心なメーターは某メーターメーカーに頼んだ特注品です。余りの値段の高さに驚きました。しかし、仕方がありませんよね。

 周波数帯域は±30パーセントのワーブルトーンです。このワーブルトーンを発生させるのに私自身も大変に勉強になった記憶があります。ワーブルトーンを発生させるにはVCO(ボルテージ コントローラブル オシレーター)と云う回路を使います。しかし、その回路は矩形波しか出ませんのでそれを擬似サインカーブに変換します。最初は気が遠くなるような回路でしたね。

 測定用マイクは最初は市販のコンデンサーマイクユニットを使っておりましたがその後写真のベーリンガーの測定用マイクに変更しました。しかし、結果は変わりませんでした。無駄な事をやってしまいました。

 しかし、これがありますと大変に便利なのです。やはりたかがオーディオとは言え定量的な確実性のある測定に叶う物はありません。何せ私が産まれた頃のユニットであるマグナボックスにしても測定してコントロールしますと楽しく聞ける音に調整する事も可能です。

 次回はハイ帯域になります。
 さてさて、この帯域に果たして高価な1インチドライバーとアルミダイキャストの小型ホーンを使う必要があるのか? 私は無いと思います。それよりも比較的大型のホーントゥーイーターを使うべきだと思います。或いは2~3cm程度のドーム型トゥーイーターが良いのではと思います。更にミッドハイ帯域は各楽器の輪郭を表現する帯域ですので小型のドーム型トゥーイーターなども良いのではないかと思います。

 そのような意味でミッドハイ帯域は大切な帯域だと思っております。何せ各楽器の輪郭がハッキリしませんと音楽として面白くありません。するとやはり音楽を楽しく聞く為には5チャンネルマルチシステムに至ってしまうのです。しかし、5チャンネルともなりますとレベル調整が大変なんです。そこで私はその為にレベル計まで作ってしまいました。
 ハイルドライバーはヒダヒダが空気を挟み出す構造です。

 音質としては私には耳に優しい音質に聞こえました。但し、当時は私は5チャンネルマルチシステムに至っていませんで3チャンネルルチシステムの高域として使った時の印象を申し上げた次第です。

 音質としては耳当たりの良い音ですので失敗の少ないユニットだと思います。
 ハイルドライバーは余り馴染みが無いと思います。開発は約50年前です。開発したハイル博士の名前からその呼び名になったようです。私もかつて某オーディオショップで借りたハイルドライバーを使っていた時期がありました。それは下に示したユニットです。今では恐らく製造中止になっていると思います。
 ミッドハイとしては使えるユニットはあらゆる物が使えます。但し、リボン型とか放電型ユニットは除外しますので誤解の無いようにお願いします。一般的には1インチドライバーに頼る事が多いと思います。その場合はホーンとしては極々小さな物で全く問題はありません。現実としては直径10cmもあれば7~8kHzは充分に使えます。勿論コーン型トゥーイーターなども帯域的には問題はありません。要は音質の問題とお考え下さい。

 珍しい物としてはハイルドライバーなども使えます。現に私の親しい友人は写真のハイルドライバーを使っております。
2019/4/10
 今回はミッドハイについてです。

 私が使っているユニットは大変に珍しいユニットなんです。フォステックスのT300と言います。これは実は元々はトゥーイーターとして発売したユニットなんです。しかし、トゥーイーターとしては高域の伸びが不足して評判が悪く100セットに満たない数で販売中止した品物なんです。

 しかし、ミッドハイとして使えば非常に優秀な性能を示すユニットなのです。私はミッドハイとしてはこれに勝る物は無いと確信しているユニットです。

 さてさて、私の場合はミッドハイとして帯域は5k~10kHzです。高域は私は10kHzまで鳴らすべきだと思っております。理由は10kHzまで持たせますとその上の帯域であるハイのユニットであるトゥーイーターの悪い響きが耳に付く7~8kHzのシャカシャカした音を削り落とす効果が期待出来るからです。この内容に関してはトゥーイーターの項目で申し上げます。
 右の写真は何だか解りますよね。そうです。初期の補聴器です。もし、これを巨大にしたらアルプスホーンになりますね !

 私はお陰様で現在は補聴器のお世話になってはおりません。補聴器のお世話になる年代に達したら当然今の仕事は卒業です。

 私の叔父は戦時中に上官からスリッパで耳を叩かれ鼓膜が破れてしまい耳はほとんど聞こえませんでした。しかし、片耳だけですので実際には耳は元々悪かったのかも知れません。

 次回はミッドハイについてです。
 写真を拡大してみますとドライバーは大型の物が何個か使われているようです。スロートは恐らくこの物の為に特別に作ったものだと推測されます。ドライバーの大きさとしては2~3インチでは? 

 それにしても何の目的の物なのでしょうね? 面白いですね。ひょっとして何かの実験用なのかも知れません。

 さてさて、3枚目の写真です。恐らく何かの実験用であろうと思います。その昔アメリカで開口径数メーターの物を集音用として実験した事があったそうです。その結果約100メーター先でのヒソヒソ話しが聞こえたとか? この写真も恐らくそのような実験に使ったのでは?

 我が国では戦時中敵爆撃機が来るのを大きなラッパを耳に付けエンジン音を聞いて警報を出したとか? 
 さてさて、面白い写真に出会いました。内容は全く解りませんのでコメントはしません。恐らく鉄板製だろうと思います。木製であればハバキ(ハブ)は相当にガッチリとしていませんと強度が足りないと思います。

 トラックの形状とモノクロ写真である事から察しますと恐らく昭和30年代では? 更に2枚目の写真に写っている小型のトラックはダイハツミゼットだと思います。すると昭和40年代であっても初年の頃である事が推測されます。
2019/3/30
 今回からミッドハイについてでしたが、ちょっぴり予定を変更してもう少しミッドについてにします。

 大型のラジアルホーンは本来写真のようなPA装置に使うべき物で決して一般家庭で使うべき物ではありません。何せ青空天井で爆音を響かせる為の物です。私はそのような青空天井でのコンサートは行った事はありません。話しによると相当な爆音だそうです。毎年茅ヶ崎で行われる有名なコンサートも恐らくその延長線上の音なのだと思います。何せ彼らは音などどうで良いのです。要するに雰囲気だけ楽しめればそれで善しなのだと思います。

 何せそのままの状態で鳴らすとアルミダイキャストの響きが耳に付きいまいましい音なのです。

 更にそれらは見た目も良くありません。 JBL 2350 も本来はグレー一色です。私の場合はそれが嫌でこげ茶色に塗り替えました。結果いくらか見た目は良くなったと自負いたしております。
 多くのお方は各ユニットにメーカー発表のデーターを信頼してその帯域で使おうとします。しかし、現実としてはそこに落とし穴が存在します。それはメーカー発表のデーターには音質は含まれておりません。それは大きな大きな問題なのです。特に2inchドライバーには更に大きな音質上の問題があります。しかし、各メーカーはそこには触れておりません。私に言わせればずるいのです。そもそも音質本位のオーディオに対して音質に触れないとは言語道断なんです。

 勿論何回も申し上げますように音質はデーター化出来ません。しかし、少なくとも高域に関しては分割振動が始まる周波数の表示は可能です。しかし、その点に関しましては各メーカー一切触れておりません。だから私は各メーカーはずるいと言っているのです。

 しかし、これは何もミッドユニットに関した事だけではありません。全てのスピーカーメーカーは音質に関して詳しい内容に関しては一切触れておりません。例えばオーバーシュートを大いに利用した近年のボンボンといまいましく鳴り響くスピーカーシステムなどは罪悪に値するような音です。にも関わらず音質に関しては何も触れておりません。しかし、それを認めてしまっているオーディオマニアにも、更にオーディオ評論家と称するペテン師の皆様も同罪だと思っております。

 これ以上申し上げますと問題に発展してしまいそうなのでこれで止めます。次回はミッドハイついてです。
 それは右の物です。確かパイオニアの物だったと思います。確かと申しますのは仕舞い込んで長いものですから記憶がハッキリしません。ヤフオクで手に入れた物です。最近は何故かこのサイズの物の出展が少ないようです。収まる所に収まってしまったのでしょうかね ?

 ドーム型はハード・ソフトに関わらず反応の良いスピード感のある音だと思います。当初は私も満足しておりました。しかし、徐々にその鋭さが耳障りとなってきてしまいました。原因は恐らく私の歳のせいだと思います。

 何せ歳を重ねますと心身ともに丸くなり、それに比例して耳は鋭い音は身に合わなくなるようです。そこで以前の2inchドライバーに入れ替えたと云う訳です。

 ドーム型は確かにスピード感のある鋭い音で生々しい音として聞こえます。しかし、欠点もあります。その欠点とは再生帯域が狭いと云う事です。私が使っていた75m/mの場合は700Hz程度まででした。高域は5kHzがやっとでした。するとミッドバスとミッドの間にもう一つミッドミッドバスのユニットが必要になってしまいます。さすがに私はそこまでやる気持ちは無く元に戻した訳なんです。

 知人には6チャンネルマルチシステムのお方も居られます。いつの間にか私を大きく追い越したようです。これも世代交代なのでしょうね。「老人は死なず。ただ去るのみ」 なんですね。
2019/3/28
 久々の更新です。とは申せ最近はいつも久々ですね。理由は仕事ではないのですが何故か色々と障害が発生しましてどうやら明日でほとんど全てが解決しそうな状況です。

 さてさて、ミッドです。前回もお話したと思うのですが、ミッドバスとミッドは音質の最も大切な帯域です。この二つの帯域で全体の音質を左右します。そこで私は以前は反応のスピード感を求めてミッドに75m/m口径のハードドームスコーカーを入れておりました。
 これは 2350 に限った事はありません。アルミダイキャスト製のホーンをお使いのお方は試す事をお勧めします。驚くほどの音質改善になります。やはりPA用の機器を一般家庭に入れる場合はそれなりの加工をしませんと無理があるようです。

 これがパワーアンプとなると数百ワットに達する物が多くあります。確かに大は小を兼ねるかも知れません。しかし、事故があったら大切なスピーカーを飛ばす事になります。そのような意味で一般家庭での使用に対しては私は一般家庭の数ワットから数十ワットの物をお使いになる事をお勧めします。更にやはり一般家庭用の方が音質的にも優秀な物が多いと思っております。

 多くのオーディオマニアはプロ用を好むようです。しかし、私はそれは間違いだと思っております。

 次回に続きます。
 このバイアスは非常に効果的で妙な響きはピタリと止まりました。更に、ホーンが響く事によりその分エネルギーの損失もあったようで能率も上がったようです。

 私の場合は喉元のアダプターが手に入らなかったので木製の物を自作しました。これが金属製ですと当然振動します。その場合はシャコマンで抑えれば振動は止まると思います。
 これは私にはボーカルが妙に響くように聞こえたからです。そこでホーンの手前から手の平で徐々に奥に向けて触ってみました。その結果ホーンの喉元で振動しているのです。妙に響いた音に聞こえたのはこれが原因してました。その結果左に示すバイアスを掛けました。

 昔はホーンのデッドニングと云う事で粘性のある粘度のような物で共振を抑えていた事がありました。しかし、この方法は確かに振動は抑えられるのですが、同時に音も死んだような音になってしまうのです。
2019/3/8
 さてさて、ミッドバスとミッドはそのシステムの根幹を成す最も大切な帯域です。私の場合はドライバーとしてガウスのHF4000を使っております。ホーンは JBL2350 です。但し、写真のように上下から抑え付けて共振を抑えております。
 このミッドバスユニットは元々はパイオニアの30cmウーハーです。それがこれまた使い物にならない駄物でして先日ご説明した特別発注した紙で張り替えました。やはり軽いコーン紙が発する音は素直で素早い音なのです。

 このユニットは実は MFBコイル が付いた物なのです。だから端子が4個あるのです。この MFBコイル を利用して MFBシステム としていました。今もそのシステムにする事は可能です。何せMFBアンプも残しておりますので。しかし、お陰様で仕事が忙しく中々元に戻せないのが実情なんです。

 実はミッドバスユニットが現実には世の中にほとんど存在しないのが実情なのです。PA用としては確かにあります。しかし、PA用のミッドバスユニットは一般家庭では使い物になりません。理由は低域の再生帯域が少々高過ぎてウーハーとの繋がりに問題有りなんです。

 私のお勧めはアルテックの414です。しかし、これがまたまた問題有りのユニットが多いのです。414は比較的小型のシアターで大音響で長期間使われまくった物が多く中古市場にある物を買うのは危険なんです。その他のユニットでは目ぼしい物は見当たりません。やはり5チャンネルマルチとなるとユニット探しも中々難しい物があります。

 この上の帯域のミッド帯域とのクロス点は400Hzの一点です。ここは素直に一点でクロスさせても問題は無いようです。

 次回はミッドについてです。
 写真はウーハーとミッドバスです。

 クロス周波数は変則的な値です。ウーハーのハイカットは70Hz/-12dB/octです。ミッドバスのローカットは150Hz/-12dB.octです。要するにクロス周波数は1オクターブ開いている事になります。これがブルルンを再生するコツなんです。

 通常マルチチャンネルシステムのクロスは-3dBで一点でクロスさせます。この-3dBとは電子の世界では1/1.41です。すると電気的には 1.41+1.41=2.82 となり普通に考えるとクロス点でピークが出来てしまう事になります。しかし、音響としては電子の計算が適合しません。要するに以前申し上げました通りベル博士は弱電に関してはデシは 1/20、電力に関しては1/10で本来の単位として計算するのが正しいと定義しました。

 すると結果として-3dBでクロスさせますと 1/2+1/2 となり両者足して1となります。しかし、これが音響的な実際の音質となりますと両者被った音になってしまい本来ブルルンがボーンボーンとして響いてしまうのです。これが再生音に対して何を求めるか? の重要ポイントなんです。

 少々解り辛くて 「お前は何を言っているのだ !」 だと思います。要するに私は再生音に対して本来の楽器の音を求めたいのです。
2019/3/4
 今回はウッドベースのブルルンを再生する為のシステム作りについてです。
2019/3/1
 さてさて、私のメインの5チャンネルシステムです。
 ウーハーに鞭を打つなんて言うと 「スピーカーにそんな無理をさせては駄目だ !」 なんて思うでしょうね。しかし、そこはやはりPA用なんです。隣近所から苦情が出る位の音圧などへっちゃらです。何たって大ホールいっぱいに音を響かせるだけの能力がありますからね。やはり何事にも度胸が必要なんです。例え壊れてしまっても買い直せば解決する事ですのでね。

 私に言わせればオーディオマニアは機器を余りにも大切に使い過ぎているのです。各機器は鞭打って使ってそれでへこたれてしまったらその機器は落第なのです。しかし、PA用機器はその点素晴らしいのは素晴らしいと思います。しかし、我々が実際に使うのはPAと比較したら比較にならない程度の極々狭いエリアーでの使用です。相当に鞭打って使ってもへこたりなどしません。それがPA用です。
 しかし、再生帯域がいくら2.5kHzまでとは言えその周波数まで使ったら音質としては最悪のシステムになってしまいます。私の場合は70Hz/-12dB/octです。

 この帯域でのハイカット周波数になりますと実際にはウーハーは何を使っても変わりません。要はコーン紙のサイズが物を言います。要するにウッドベースのブルルンの音の更に何オクターブも下の周波数です。要するに地を這うような音域です。すると音質など判らない領域と云う事になります。よって、この帯域でハイカットしますとウーハーはサイズさえ満足していれば何を使っても何ら音として変わる事は無くなってしまうと云う事です。

 但し、この場合もエンクロージャーはバスレフ式など使っていては能力を全て発揮など出来ません。やはり後面開放にして自由空間で動作させてやる必要があります。しかし、その場合の皆様のデーター判断が大切になります。

 確かに fo 30Hz となっておりますがその周波数まで再生しようとすると超低域ブースターのご厄介になりませんとなりません。実際にはこれが最大の要因なんです。要するにウーハーは何を使っても鞭打って使う事がせ最も大切な事なのです。
型式 シングルコーン型ウーファーユニット
口径 45.72cm(18inch)
インピーダンス
定格入力 200W
周波数特性 25Hz~2.5kHz
出力音圧レベル 103.6dB
fo 30Hz
VC径 10.46cm
有効磁束 278,000maxwell
磁束密度 12,000gauss
ボイスコイル材質 エッジワイズ巻き銅リボン
奥行寸法 22.2cm
取付けサイズ フロントマウント:42.4cm
リアマウント:41.5cm
重量 11.9kg
Qo 0.31
Mo(振動系等価質量) 116g
 全て私の自作ですので世の中では 「汚ねーシステムだな !」 でしょうね。何せ作った私も同感ですのでね。しかし、内容はそんじょそこらのシステムとは訳が違います。先ずはウーハーから。

 ウーハーはガウス8842です。データーは確かに優秀なようです。しかし、音質はデーターには表せませんので言わば普通のウーハーです。但し、ウーハーはサイズが物を言います。やはり46cmの威力はあります。
 その弊害をいくらかでも和らげる方法して左の方法があります。要するにミッドのハイカット周波数を4~5kHzにしてしまうのです。そのようにして分割振動しているうるさい音を削り取ってしまうのです。しかし、それだけではトゥーイーターのシャカシャカした耳障りな音は残ってしまいます。

 そこでトゥーイーターは12kHz近辺でローカットしてしまうのです。すると1オクターブ下の6kHz近辺では音圧として数分の一に減衰します。その結果耳障りなシャカシャカしたお供かなり減衰します。このような小細工をしませんと上述のようなシステムは使い物になりません。

 私はやはり一般家庭ではミッドに16~20cm程度のフルレンジユニットを使うべきだと思っております。その結果耳当たりの優しい聞き易い音になるのだと思います。その結果の3チャンネルマルチシステムなのです。ではメインの5チャンネルマルチシステムは?

 次回に続きます。
 さてミッドの LE8TH は改めて説明する必要も無いと思います。では何故ミッドは LE8TH なのか?

 勿論音質抜群だからです。しかし、多くのオーディオマニアが希望するミッドに2インチドライバーを使うとほとんどの場合に失敗します。理由は簡単です。ウーハーのコーン紙が発する音とメタルダイアフラムの音が余りにも違い過ぎるからです。低音はバスレフ式エンクロージャーでボンボンと鳴る忌々しい音。それに対してメタルダイアフラムのクッキリとした音なのです。これは多くの録音スタジオにある大型モニターシステムのそれなんです。そんな理由で各録音スタジオの大型モニターシステムは単にハッタリであってほとんど使われていないのです。

 更に2インチドライバーの欠点を申し上げます。それは再生帯域のみ追及した結果が災いしているのです。それは数千Hzを過ぎた辺りから始まるダイアフラムの分割振動です。多くのお方は余り気にしていないようですがあれが原因してうるさい音になってしまうのです。そのような内容の多くのシステムで少々音圧を上げるとほとんどの物が耳を塞ぎたくなるようなうるさい音なのです。

 そこへ来てトゥーイーターのシャカシャカした音です。たまらなく嫌な音の代表格なんです。そもそも2インチドライバーなどを一般家庭に入れる事自体が間違いなのだと思っております。
 写真のリボン型トゥーイーターはパイオニアのシステムから外した物ですがリボン型は何故か何を使っても音質は似たり寄ったりで格別品種を選ぶ必要は無いようです。

 リボン型の音質の似たり寄ったりはどれを使っても余りにもサラサラし過ぎていて 「過ぎたるは尚及ばざるが如し」 なんです。 但し、物によって能率に差があるようです。写真の物は少々能率が劣るようです。

2019/2/27
 それでは3番のシステムについて多少ではありますが説明したいと思います。

 写真はフォステックスT500Hです。これに限らずフォステックスのトゥーイーターは性能抜群です。特に近年かなりバージョンアップしておりますので性能は更に上がっていると思います。残念なのはバージョンアップと同時にコストアップと連動しているようです。近年は多少のPCダウンになっているようですがT925はそのような意味で現在も優秀だと思います。

 フォステックスのトゥーイーターは性能も良いのですが音質も良いと思います。しかし、残念なのは未だ我が国は西洋崇拝主義に苛まれているようで自国品はオーディオマニアの間では敬遠されているようです。と、言う私もかつてはT500Hを使っておりましたが現在は JBL です。

 下の写真はマクソニックT45EXです。これは性能音質共に抜群です。ダイアフラム式のトゥーイーターでここまで周波数特性の良い物はお目に掛かった事がありません。更にその清々しい伸び伸びとした音はこれまた抜群です。しかし、値段も抜群だったようです。

 現在はこのT45EXは休ませておりますがいずれ再登場させようかとも思っております。しかし、この手の励磁型ユニットは余りにも重いので少々考え物でもあります。

 これ以外にもリボン型も持っておりますが私は音質的にリボン型は好みませんので使っておりません。更に今後も使う積りもありません。
 ラジアン計算は確か高校時代の数ⅡBで習ったのでは? と思います。要は内径・外径・角度の三つの近似値を求めるのです。この時に私の場合は小数点以下四桁まで計算します。そうしませんと誤差が誤差を呼び、誤差を更に大きくしますので絶対に必要な事なのです。

 材料は私の親しくしているディザイナーが特別に作らせたグラフ用紙です。比較的薄く軽い紙のグラフ用紙です。私は過去二枚張り替えました。しかし、その都度緊張する作業です。

 素人が張り替えたコーン紙はストレートコーンしか出来ません。当然コルゲーションコーン紙もカーブドコーンも出来ません。すると専用帯域スピーカーにしかなりません。よって、次回予定している4番のシステムのミッドバスユニットなどに使用する物にしかなりません。それがマルチチャンネルシステムの極意ともなります。では、何故安物のウーハーが適しているのか? です。

 それは安物ウーハーは磁気回路がきゃしゃだからです。これが磁気回路が強力ですとダンピングが良くなり過ぎるのです。ダンピングが良過ぎると低音感が薄らいでしまうのです。そこできゃしゃな磁気回路と軽いコーン紙の組み合わせで軽快な低音が再生される結果を招くのです。先日FM放送を聞いておりましたらウッドベースだけの伴奏で録音された曲を流しておりました。歌手も曲も忘れました。しかし、そのウッドベースの音が素晴らしいのです。正にブルンブルンと震える弦が目に見えるような音で鳴っているのです。しかし、それは軽いコーン紙のウーハーだから可能な事なのです。これが近年の超重量級のウーハーではボワンボワンと鳴ってしまいます。

 これらがスピーカーは単にカタログデーターで選んではいけない原因なんです。何せカタログデーターは性能のみで音質までデーター化は出来ませんのでね。例えばアルテックのウーハーで416と515では多くのお方は515を選ぶと思います。確かに515はホーンロードを掛けて強引に音を前面に出すには向いています。しかし、一般家庭でそのような事はしません。やっても良い結果は出ません。何せ大きなホールと一般家庭を同じに考える事がそもそも間違っております。

 そのような意味で私だったら416を選びます。しかし、それでも私は416は使いません。理由は416のコーン紙はまだまだ重いのです。もし使うのだったら上限100Hz程度までのマルチチャンネルシステムであれば使えます。やはりウーハーとは事ほど左様に難しいのです。

 ここまで説明しますと3番のシステムの意味が解ったと思います。長くなりましので続きは次回です。
 高域のピークは12kHzです。これは自家用のMBTCでコントロールしてますのでいくらでも何とでもなります。とは申せ私の場合は大音響では聞きません。極々普通の音量で聞いておりますのでこの位にしてませんと臨場感が薄らいでしまいます。これがコントローラーの便利な事なのです。しかし、かと言ってグラフィックイコライザーの場合はそうは簡単には行きません。やはりグラフィックイコライザーは問題ありなんです。

 この時点では LE8TH も私が張り替えた白色のコーン紙は真っ白で綺麗です。現在は私は未だタバコ吸いなもので少々茶ばんではおります。

 右の30cmウーハーは元々ダイアトーンの市販のスピーカーシステムから外した安物ウーハーです。実はこれがミソなのではあります。この件に関しては後述します。

 コーン紙の張替えに関しましては皆様にはお勧めはしません。大変な正確な計算が必要なんです。恐らく公式化すればそれ程大変な作業では無いと思います。しかし、未だ公式化はしていません。理由はラジアン計算すればかなり正確な図面が描けますのでね。要は近似値を導き出せば良いだけの話なんです。
 この写真が全体を観るには最も良いかと思います。この写真は18m/mのレンズで撮った写真です。18m/mとは申せデジタルサイズですので35m/mレンズに換算しますと27m/mのレンズと云う事になります。何せ古い人間なものでフィルムカメラの感覚に未ださいなまれております。

 各ユニットは下の写真です。左から 2405 LE8TH 30cmコーン紙張替えウーハー です。2405 LE8TH に関しては改めて説明するまでもありませんね。周波数特性は下記です。
2019/2/20
 さてさて、3番のシステムです。
 何も私のように天井からぶら下げる必要はありません。つい立式で良いのです。私の場合は空間を利用しませんと場所が無いから仕方なしに天井からぶら下げているだけの話しです。では、何故、各メーカーは立派な箱に入れるのか?

 話は簡単です。だって、板一枚じゃ高く売れないでしょ ! たったそれだけの理由です。

 私は過去密閉式・バスレフ式・バックロード式と考えられる全ての方法を試して来ました。しかし、全て落第なのです。詰った音の密閉式、ボンボンと妙に響く低音のバスレフ式、爆発的な音のバックロード式なんです。そこで試しに裏蓋を外してみました。それが何と解放的な音だったのです。その後我が家のスピーカーシステムは箱は一切無くなりました。やはりスピーカーは自由空間に置いてやるべきなのだと思います。

 これを鳴らしているパワーアンプは私が販売しているパワーアンプと同じ物です。要するにナショナルセミコンダクター社のパワーIC式です。あのパワーICが発する音は2A3のプッシュプルアンプの音に似ているのです。近年のパワーICは決して侮れません。近年の妙に意味も無い凝った回路のディスクリート式よりもずっとずっと優秀です。何せあの小さなモールドケースの中にプロテクター回路まで内臓しております。更にそのプロテクター回路は事故を起こしても数秒で自動復帰します。何とお利口さんでおちゃまなんでしょうね。そんな理由でこのシステムは私が最も多くの時間使っているシステムなんです。

 私が否定するスピーカーシステムは近年の小型で高価なスピーカーシステムです。それはそれらが発する音に対してです。小型にも関わらず重ったるい低音らしく演出された音です。聞き苦しい音としか聞こえません。昔の甘味料のチクロの甘さを思い起こす妙にしつこい音にしか聞こえません。

 皆様はチクロをなめた事は無いでしょうね。私は偶然大学の化学実験室にあったチクロをなめた経験があります。くどい甘さなんです。私が子供の頃に駄菓子屋で売っていたくどくどしい甘さの餡子のようにです。その後チクロは発がん性があるとかで早々発売禁止となりました。

 変な話になりましたね。ごめんなさいですね。

 そんな理由で私が言う聞き易い音とは軽快で清々しい音です。それを求めて3番の3チャンネルマルチシステムを作りました。目的は軽快で清々しく、更に広帯域再生を求めたのが3番のシステムです。そんなシステムでどんなソフトを聞いているか? と申しますと最近は昔々の懐かしい曲ばかりになりました。しかし、改めて昔のソフトを聞くと何ともひどい音なんです。

 近年は何故か無理をせずに聞きたい曲ばかり聞いております。原因は恐らく歳のせい? だと思います。やはり歳を重ねますと無理は禁物です。

 そんな理由で次回は3番のシステムについてです。
 その二作目は写真の物です。

 このエッジレスに改造するにはそれ程難しい事ではありません。要するに下の写真にあるようにセンターポール固定用の補助材とエッジ本体、更にホームセンターで売っているコルク材で作ったパッキン材のみです。

 但し、このような改造が出来るスピーカーは限られておりますので全てのスピーカーが可能と云う訳には行きません。その点このユニットは最適だと思います。

 しかし、多くのオーディオマニアはこのような改造には大反対すると思います。理由は簡単です。音が変わってしまうと多くのお方が考えているからです。しかし、実際にはそのような事はありません。何せコルゲーションユニットだからです。

 コルゲーションは実は何重にもこしらえたエッジなのです。要するに低い音の場合はコーン紙全体で低音域を再生します。ある程度の音域に達するとコルゲーションの外側から分割振動を始めます。最高域に達しますと中心付近のコメゲーションが働きます。

 しかし、実際の音声信号は広範囲に及ぶ複雑な信号です。要するに音声信号の場合は絶えず大変な範囲で分割振動をしていると云う事になります。

 しかし、このコルゲーションが近年のスピーカー、特にウーハーは危険です。何せ見掛け上のコルゲーションのユニットが多いのです。特に近年の JBL の物は多くが二枚の張り合わせのコーン紙で、表側のコーン紙は確かにコルゲーションがあります。しかし、張り合わせた裏側のコーン紙にはコルゲーションはありません。その目的はコーン紙を重くしてオーバーシュートを使用し低音感を増しているのです。

 それは私も否定はしません。しかし、その再生される音は決して誉められる音では無いと思っております。そんな理由で聞き易く心地よい音から遠く離れた存在の音になってしまっていると私は思っております。

 そのような意味も込めて16~20cmのユニットであれば元々コーン紙は軽いのでエッジレスに改造して実質のコーカ紙が少々重くなっても事実上の問題にはなりません。経年変化でボロボロになったダイアトーン P-61A をお持ちのお方が居りましたら勇気を出してエッジレスユニットに改造する事をお勧めします。

 但し、その場合にもう一つ大切な事があります。それは私のように後面開放のバッフルに取り付ける事です。スピーカーは自由空間に置く事により開放的で軽快な音で鳴ってくれるのです。
2019/2/19
 久々の更新です。私も色々と何だかんだで中々まとまった時間が取れないでおりました。とは申せそれ程の内容の物ではありませんがね。更にこのページの更新時間も馬鹿にはならないのではあります。まァ、宜しかったらお付き合い下さい。

 さて、2番です。皆様は既にご存知だと思いますが、私がエッジレスに改造したダイアトーンP-610Aです。写真は実は私の処女作でして、現在は二回目の作品に入れ替わっております。
 さてさて、ここで原点に戻って聞き易い音についてです。

 この聞き易い音と言うのがこれまた難しい問題なのであります。以前我が家の音を聞いてマグナボックスの音が最も優秀で、これ一台あれば他はいらないのでは? と言ったお方がおりました。余り欲張らなければ確かにマグナボックス一台あれば他はいらないと思います。事ほど左様に聞き易く善い音だと思います。原因は当時の軽くペラペラなコーン紙に依る事が多いと思います。コーン紙が極端に軽いのでウッドベースの音もブルルンと鳴ってくれます。中音も軽快な音で心地よい音で鳴ってくれます。しかし、やはり高域は無理がありまい。欲を言えば出来の良いコーン型トゥーイーターと組み合わせて2ウェイシステムにすれば満足の行くスピーカーシステムになるかも知れません。

 と、言うところで長くなりましたので次回に続きます。
 しかし、実際にはフルレンジスピーカーとしてはとてもとても使える物ではありませんでした。そこで同じく JBL 075 との2ウェイで使ったシステムが大変に流行った事がありました。原因は恐らく JBL が発売した C-4 ハークネス なのだと思います。

 これは縦型と横型の二種類がありました。音質としては中音の優しい音質でBGM用としては良かったのだと思います。しかし、BGM用として果たして38cmのユニットが必要なのか? 甚だ疑問です。
 写真はグッドマン301です。これは少々重く感じる音で、更にダブルコーンの悪い傾向がそのまま残っているスピーカーだと思います。何せ少々ピーク感を感じる音になってしまっていると思います。

 そのピーク感がダフルコーンの一種独特な音なのだと思います。下の写真はコーラルベーター10で25cmのダブルコーンスピーカーです。見た目はとっても素晴らしい物です。私も学生時代に一本18、000円で買った事があります。

 しかし、これまた非常にクセっぽい音でどうにもこうにも使いようの無いスピーカーでした。そんな事もありコーラルとしてはバックロードホーンエンクロージャーシステムも同時に発売しておりました。バックロードホーン式ですと極端に爆発するような音で、そのクセッぽさをごまかしていたような音だった事を思い出します。

 いずれにせよ25cmや30cmもあるスピーカーでのフルレンジスピーカーは使い辛い物が多いと思います。やはりフルレンジスピーカーは16~20cm程度が無難なようです。皆様ご存知の JBL D-130 は38cmでありながらフルレンジスピーカーとして売り出されました。
 1は私が産まれた頃のスピーカーで30cmフルレンジのフィールド型スピーカーです。メーカーはマグナボックスです。音をまとめる為には少々イコライザーのお世話になりそれなりに音質を加工する必要があります。何せ30cmのフルレンジスピーカーですので仕方がありません。

 音質としては非常に聞き易く耳当たりの良い音です。BGMとしては最も使い易いスピーカーだと思っております。30cmフルレンジスピーカーはグッドマンにもありますが私はあまり聞き易い音には聞こえませんでした。
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2019/2/3  節分
 いよいよ節分ですね。とは申せ我が家では豆まきはしません。何せ私の場合はご利益とか因縁とか、その他諸々の理化学的では無い事柄に関しては全く信じないものですからね。

 さてさて、聞き易いスピーカーについてです。と、申しますのはスピーカーが発する音でその装置の音の80パーセント程度は決まってしまうと思っているものですのでね。スピーカーとは事ほど作用に大切な位置を占めていると思っております。そんな理由で私の場合はスピーカーシステムを四セット持っている訳です。

 オーディオマニアはとかく多くの装置をお持ちだと思います。しかし、同系統の装置では意味はありませんね。やはり一つひとつ別々の個性を持った物でありませんと幾つ持っていても無意味だと思います。
 しかし、実際には何をどのようにしたら良いのか? 解らないでいるのが実情だと思います。そのようなお方は是非とも相談して欲しいと思います。但し、その場合は電話をお願いします。メールでは無理です。メールは私はあくまでも連絡に使うものであり相談のような厄介な内容で使うべき物では無いと思います。

 しかし、電話や会話が不得手のお方もおります。しかし、私は決して無理知恵はしません。何も遠慮せずに気軽にご相談下さい。決して無駄にはならないと思います。

 次回は聞き易いスピーカーについてです。
 MBTC はスピーカーシステムの欠点を補正する為のイコライザーです。しかし、不出来のレコードの音までは無理なんです。要するにレコードを満足の行く音で楽しむ為には SPF と MBTC が必要だと云う事です。

 多くのオーディオマニアは 「何も足さない。何も引かない」 で出来の悪いソフトであっても我慢して聴いているのが実情だと思います。しかし、オーディオは趣味です。何をどのようにしようが罪にはなりません。全て許されてしまいます。

 私はそのような意味で自分の好みの音で好みのソフトを聴くべきだと思っております。
 ここでは各ツマミの説明はしませんがほとんどの修正は可能になっております。

 私は与えられた物をそのまま使うのは嫌いです。そこで私はアマチュア時代からオーディオ機器に関しては勝手な解釈で勝手な再生を行っておりました。それが許されるのが趣味だと考えております。例えばスピーカーシステムにしても密閉型・バスレフ型・バックロード型とほとんど全ての方法を試しました。しかし、結果として全て駄目でした。要するに方式によるクセが付きまとうのです。そこである日エンクロージャーの裏蓋を取り除いたら開放的な音で鳴ってくれたのです。その後私のスピーカーシステムは全て平面型となったのです。

 平面型は妙なクセを伴わない開放的な音なのです。そのかわり低音はダラ下がりの特性となります。しかし、その程度の欠点はいくらでも修正出来ます。それを可能にした最終的なイコライザーは MBTC  です。
 写真はそれを可能にするフォノイコライザーです。型番は SPF です。これは元々SP盤再生用に最終版として作り上げた品物です。しかし、設計している途中で 「ロールオフ回路を入れればLP用のRIAA特性に出来るぞ」 でLPもSPも両者再生可能なフォノイコライザーにしました。そのロールオフ周波数も自由に変えられます。正に自由自在のフォノイコライザーなんです。とは申せビートルズ盤のような歪みの多い盤には流石に無理です。その場合は高域を落とすとある程度は直ります。しかし、不完全ですので悪しからず。
2019/1/29
 私の発言は少々過激かも知れません。しかし、そうでありませんと世の中、面白くありませんからね。

 さてさて、近年は何故かレコードが見直されて人気再燃です。その原因はレコードの音の方がCDよりも聞き易いからに他なりません。その理由は以前申し上げました。私の推測は恐らく正しいと確信しております。それでは元々出来の悪いレコードの音を修正するには?

 話は簡単です。イコライジングしてしまえば多くの物が修正可能です。ここからは私の手前味噌です。その方法は私どもの SPF と云うフォノイコライザーを使えばほとんどの物が聞き易い音になります。
 しかし、実際にはトラックダウンの時にいくらでも直せる筈なんです。トラックダウンとはCDなりレコードにする時に最終的な音作りの作業の事です。ここでちょっぴり余談です。有名なブルー・ベックのテイク5は左右を間違えております。あれはドラムスが左側に居ます。更にピアノが右側です。そのような配置で演奏するミュージシャンは居ません。何せピアノが右側と云う事は他のメンバーを背中にする訳です。あれはトラックダウンの時にエンジニアーのミスとしか思えません。

 しかし、ここで皆様、考えてみて下さい。音の悪いソフトで我慢して聞いて良いものか? 趣味とはあくまでも個人の勝手な方法で勝手に行って然るべきものです。例えば極端な例が近年のボワボワな低音のスピーカーシステムの音です。何を聞いてもいまいましい音にしか聞こえません。私の大嫌いな音です。あんな音ではとてもとても我慢出来ません。近年のスピーカー作りのエンジニアーの感性が問われます。私に言わせれば普通ではありません。明らかに狂っております。それを平気で売っているオーディオショップも異常です。声を大にして言いたい 「いい加減にしなさ い !」

 次回はそれらのいまいましい音の修正方法についてです。
 この両者は皆様もご存知だと思います。特に左側のノイマン87はテレビのコマーシャルでも多く使われておりますので興味の無いお方もいつも目にしている有名なマイクです。話しによりますと出力回路にはサブミニュチュア型の真空管が使われているそうです。

 右側のAKG414は多くのレコーディングエンジニアーがピアノの録音に使っているこれまた有名なマイクです。要するに切れの良い音なのです。

 この両者は決して安い物ではありません。ノイマン87は約30万円です。AKG414は約10万円です。しかし、後世にの頃音ですのでこの程度の出費は必要だと思います。もし買えないのでればリースしてでも使うべきだと思います。

 何せ現在は多くの物がリース出来ますのでね。
2019/1/27
 今回はレコードのモヤモヤ音についてです。

 モヤモヤ音の代表的存在はブルースの王様のマディー・ウォターの録音である事は以前申し上げました。しかし、彼の声は決してモヤモヤした声ではありません。その証拠に普通の声の音の録音も中にはあります。

 もう一人のモヤモヤ音はジョルジュ・ムスタキの録音です。彼はエディッソ・ピアフの一番弟子です。その後数々の弟子を迎えて一躍シャンソンの大躍進となったのであります。

 さてさて、私はマディーの録音はひょっとして彼の店の装置で録音されたのでは? と、思っております。彼の写真は全て肖像権に縛られておりますのでここでコピペと云う訳には行きませんので悪しからず。ご存知無いお方は検索してみて下さい。何せこのページは一般に公開しておりますのでね。

 彼は自分の店を持っておりました。そこで毎晩ライブでした。その彼の店で使っていたマイクで録音されたのではないかと思っております。そのマイクは恐らくダイナミックマイクではなかったのかと思っております。

 ダイナミックマイクはほとんどの物がモヤモヤした音になってしまいます。カラオケの音のようにです。因みに私はカラオケには行きません。何せカラオケはボワボワしたエコー満載の音で、更に私は皆様と話がしたいのにそれが全く不可能です。私にとってカラオケは不快でしかありません。そんな理由で中学校時代のクラス会にも行きません。以前一度だけ言って凝りました。

 私は録音にやはりコンデンサー型マイクを使うべきだと思っております。やはりノイマン87やAKG414は優秀だと思います。しかし、コンデンサーマイクはファンテム電源が必要です。するとマイク自体がある程度高価ですし、更にマイクアンプにもファントム電源搭載の物が必要です。とは申せそのようなマイクアンプは少々高価とは云え決してそれ程の価格ではありません。やはりその程度の出費は必要だと考えます。何せ録音して、更に一般に販売する場合は後世に残りますのでね。
 そんな出来の悪いレコードの代表格はビートルズのアップル盤だと思います。本当のオリジナル原版でプレスしたレコードは良い音なのに残念ですね。

 次回は出来の悪い高域モヤモヤの音についてです。
 左はレコードカッターの構造図です。これで熱して柔らかくなった塩ビの円板に音声信号をカットして行きます。この構造からして激しい動きが可能とは思えません。するとパルス的な信号に対して先端が丸まった波形でカットしてしまう事になります。それがかえって我々には聞き易く好感の持てる音として捕らえるのだと思います。

 これで削られた塩ビの円板を冷めない内にアルミニュームを真空蒸着したのがオリジナル原版です。しかし、原版が一枚では需要に応えられません。そこで原版を何枚も作ります。その間に当然カットされた塩ビの円板は冷えて来ます。すると当然塩ビの板は縮んで来ます。要するに音も当然歪んで来ます。と、云う理由でオリジナル原版はオリジナル原版ではあります。しかし、一番原版とは音質が違うのです。それらが全世界に出回るのです。

 妙に歪っぽい音のレコードがあります。原因はこれなんです。歪んだ音のレコードは音質の調整は不可能です。私も色々なフォノイコライザーを作っておりますがどれを使っても不可能です。一つの方法として高域を落としてしまう方法はあります。しかし、その方法は音楽その物に大きく影響してHI・FIから大きく外れてしまいます。よって、そのようなレコードは諦めるしかありません。
2019/1/23
 LPに限らずSPの場合も当時は各社各様の特性で録音されていたようです。しかし、SPの場合は基本的にはターンオーバー(低域の上昇特性)はありましたがロールオフ(高域下降特性)は無かったようです。恐らくターンオーバーの基点周波数の違い程度だったと推測します。

 更にフォノイコライザーに限らず時定数一段の場合は全て6dB/octになりますので基本的には大差は無かったと思います。更に、フォノイコライザー回路はターンオーバーを単にコンデンサーだけですと低域は限りなく上昇してしまいます。それを抑える為にコンデンサーと並列に抵抗を入れて低域の上昇を抑えております。しかし、当時のSP用のフォノイコライザー回路には低域上昇を抑える抵抗は入っておりません。では、その理由は?

 話は簡単です。フォノイコライザー自身の性能が悪くそこまでの必要が無かった事が挙げられます。更に、周辺機器であるパワーアンプもそこまでの性能が無かったのです。更に、スピーカーも条件は同じです。そこで非常に簡単な回路で済んでいたのです。しかし、現在はそうは行きません。周辺機器の性能は当時とは比較になりません。よって、当時の回路をそのままコピーしても使い物にならないフォノイコライザーとなってしまいます。

 さてさて、LPについてです。ここでちょっぴり。CDに比べてLPの方が何故か聞き易い音に聞こえます。何故でしょうね? 正直申し上げて私も理由は解りません。ひょっとするとLPの場合は衝撃的な激しい音が録音出来なかったのかも知れません。すると耳当たりの優しいソフトな音として我々の耳に届きます。
2019/1/22
 久々の更新です。理由は色々とありますがこの際割愛します。

 さてさて、出力インピーダンスの件に関しては既に解説致しました。要するに真空管の場合はプレートフォロアー出力、トランジスターの場合はコレクターフォロアー出力の回路の場合は出力インピーダンスは高くなると云う事です。では、その結果は? の問題になる訳です。

 出力インピーダンスが高いと云う事は重い荷物を持って歩いたり走ったりしているのと同じ状態にあると云う事になります。すると押されたり蹴飛ばされたりしますとよろけたり転んだりします。それが弱電回路の場合はノイズとなって現れる結果となります。更にその重い荷物を受ける側にも大きな影響を与えます。

 それは例えば重い荷物をちゃぶ台のようなきゃしゃな台に置いたとします。すると歪んだり崩れたり、最悪の場合は潰れる結果となります。それは弱電の世界ですとミスマッチングとなり性能に大きく影響を及ぼす結果となります。

 その場合の結果はぼやけた音となって現れます。この場合は多くのオーディオマニアは単に 「相性が悪い」 と言います。しかし、それは相性が悪いのではなくアナタが悪いのです。要するに電気的な事を何も考えないで単に機械的に繋いだだけの結果のぼけた音なのです。

 しかし、皆様に電気の勉強をしなさいとは言えません。そこで間違いの少ない方法についてです。それは簡単に言えば同じディバイスの機器を使えば比較的失敗は少ないと云う事です。

 要するに真空管式機器の場合は真空管式機器で統一すると比較的失敗は少ないと云う事です。理由は真空管式の場合はその構造上入力インピーダンスを高く出来ます。そこで真空管式の場合は入力インピーダンスとなるグリッド抵抗を数百キロオームにするのが普通です。すると前段となるプリアンプの出力インピーダンスが少々高くてもガッチリと受止める事が可能となります。その結果例えば昔のダイナコやクォードのプリアンプのようにプレートフォロアー出力であっても問題は起こらないと云う事になります。さて、それではマランツ7型やマッキントッシュ22型は何故カソードフォロアー出力になっているのか?

 その前にマランツ7の解釈の間違いについて少々。昔のオーディオ評論家がマランツ7型は3段増幅だと言ったお方が居りました。しかし、それは間違いなのです。何故なら3段目はカソードフォロアー回路だからです。カソードフォロアー回路は増幅作用はありません。もう少し詳しく申し上げますと2段目のプレートフォロアー回路で増幅された音声信号はカソードフォロアー回路の3段目に送り込まれます。カソードフォロアー回路は増幅作用はありませんが前段の位相と同じです。すると位相としては前段のプレートから負帰還(NFB)を掛けたのと同じです。違いは単にインピーダンスが異なるだけです。よって、マランツ7型は2段増幅によるフォノイコライザー回路であると云う事です。

 さてさて、マランツ7型もマッキントッシュ22型も何故カソードフォロアー出力にしているのか? それは負荷が軽くても正常に動作するようにした結果の回路だからです。

 例えばレコードをテープレコーダーに録音する場合はフォノイコライザーの出力をダイレクトにテープレコーダーに入力する訳です。するとフォノイコライザーには二つの負荷がぶら下がる事になります。当然軽い負荷となってしまいます。その軽い負荷に対応する為のカソードフォロアー回路による出力回路にしている訳です。

 これはマッキントッシュミの場合も同じ目的のカソードフォロアー出力回路な訳です。それでは単にRIAAのみのイコライザー特性で良いのか?

 次回に続きます。
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 明けましてめでとうございます

 今年も宜しくお願い申し上げます

 ひょっとしてこのHPを故郷でお読みになっているお方もお出ででしょうね。私は悲しいかな故郷がありません。この地に産まれてこの地で育ちました。当然この地で天に召されると思います。いや、ひょっとすると地獄に落とされるかも知れませんね !

 とは申せ40歳で脱サラするまではあちこちと転勤で廻されましたがね。そのまま会社に残っていたら恐らく札幌営業所に転勤を命じられていたと思います。私がお世話になっていた会社は定年近くになると多くの人が札幌営業所に廻されるのです。そこで定年の一年前まで程度働かせて最後は地元に戻して 「ご苦労様でした」 とするのが定番なんです。

 私は定年と云う響きが嫌でその前に身を引かせてもらったのですがね。勿論その前から現在の仕事の準備はしていました。約一年でした。

 脱サラの原因はそれだけではありません。それは 「この連中とは運命を共にしたくない」 でした。それは会社の内外問わずです。

 現在はお陰様でそのようなお客様は居ません。しかし、残念なのは電話を頂けるお客さんが少ない事なんです。最近は何故か電話ではなくメールなんです。淋しさを感じます。更に、メールの場合も何故か文章に句読点が無いのです。

 私の場合は句読点は当たり前、更に段落も付けております。とは申せその段落は一行置いてです。それは勿論一行置きますといくらかでも読み易くなるからです。

 しかし、何故かマックで覗くと文字が重なってしまうようなんです。ウインドーズの場合は 「表示」 のアイコンから 「文字サイズM」 とする事で解決します。しかし、マックの場合は解りません。マックにもあると私は思っております。恐らくコントロール次第で問題は解決すると思ってはおります。

 話は変わりますがこの頃このページの内容は少々難しくなっております。理由は話題が無いからなんですがね。

 わっかんねーよ

 でもね、中学校でオームの法則は習っている筈なんですがね。

 俺は習ってねー

 ひょっとして中学には行かなかった?

 バカいってるんじゃねーよ   俺だって中学は出てるに決まってるジャン

 上述は近年ありがちなSNSでのやり取りです。要するに句読点も段落も全く無視した文章(?)です。それでも全然解るじゃん。これは国語の法則を無視した言葉遣いです。それでも大丈夫です。これも言葉の意味を無視した言い方です。

 私も以前ほんのちょっぴり間ですけどミクシーなる SNS の走りの頃の物はやっていた時期はありました。しかし、余りにもばからしいので即刻辞退致しました。だってね、話しと言うか、会話と言うか、成り立たない話に絶えられなくなったからです。

 近年は私のような年代の多くのお方が言葉の意味を理解するのに 「理解不能」 な事が多いのです。専門家によると言葉は五千年程度経ると全く違った物になるとか? やはり 「老兵は死なず、ただ去るのみ」 なのかも知れませんね。

 私も現実歳としては 「終わった人」 なのではあります。何せ今年は68歳となります。世間からすれば当然終わった人です。しかし、現在のオーディオの世界は余りにもあやわった世界だと感じますのでまだまだ終わる訳には行きません。何らかの形で是正しませんと我慢出来ません。

 ってな理由で今年もひょっとしてもっともっと難しい話になる可能性はあります。何せ多くの人は学校を卒業しするとそれで辛い世界は終わったと安心してしまいます。しかし、それは大間違いなんです。それからが本当の苦しい世界の始まりなんですからね。

 とは申せ私の場合は決して苦しい世界ではありませんでしたね。何せ与えられた学問とは違い自分自身の好きな世界の勉強を出来る段階に達した訳ですのでね。それはそれは開けた素晴らしさを感じる段階に達した訳です。

 しかし、現実の世界は簡単な世界ではありませんね。何せ人それぞれその人の感性に合わせてお付き合いをざるを得ません。それが現実的には楽しい世界なのではあります。やはり私は基本的には外交的で社交的な性格の持ち主なのかも知れませんね。何せ自分の事は自分では解りませんのでね。

 ってな理由で今後とも多少は難しい話になる可能性はあります。宜しかったらお付き合い下さい。

余談ですが   No.15