¥45.000.- 電源ケーブル不含
PURE OUT

 ピュアアウトは音声信号除去回路(ボリューム回路)から直接の出力です。よって、ゲイン調整は利きません。しかし、回路がシンプルな分新鮮な音であると言えます。

 出力1・2は並列接続です。2システム接続しても問題は起こりません。実際には負荷として400Ωまで対応しますので一般のパワーアンプ(チャンネルディバイダーその他含)では数十台接続しても充分にドライブします。
ゼロ調整(R)
ゼロ調整(L)
入力セレクター
メインボリューム
ゲイン調整
 プログラムソース側からの音声信号はR1を通して全てQ1に入力されます。その音声信号は出力端子からR2を通して-入力端子に戻されます。この場合にR1とR2の比率により増幅率が決まります。それはA=R2/R1です。

 そこでプログラムソース側の音声信号をVRを通して+入力端子に加えてやります。するとVRにより分圧された音声信号が+入力端子にされた音声信号と-入力端子に加えた音声信号に差が生じます。この差により音量調整を行うのが本機DPです。
出力
入力信号
Q1
R2
R1
VR
 しかし、差動回路の場合は+入力端子の電圧と-入力電圧の差を増幅する作用があります。そこで差動回路と命名されました。よって、+入力端子と-入力端子に同じ電圧を加えますと出力電圧は出力されません。本機DPはこの特性を利用したプリアンプです。

 そこでその特性を利用する事により出力される音声信号には音質に影響を与えるとされるボリュームに出力される音声信号を通さずに音圧調整を行おうとする回路の発想が本機なのです。

 以下に多少ではありますが詳しい内容を説明します。
Q1
R→
出力
入力信号
R2
R1
レコード再生の場合はゲインを +10dB にする事により充分な増幅率が得られます。
250W×50H×170D(筐体サイズ)
入力インピーダンス    51kΩ
出力インピーダンス    51Ω
最大許容入力       9.1V
最大出力          9.1V
最大ピーク電圧      13V
周波数特性        10~100kHz(±0dB)


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 この特性を同相信号除去比と言います。しかし、同相信号除去比は完璧ではありません。そこで VR を絞り切っても若干の音は残ります。この調整は事前に可能です。しかし、ICと言えども経年変化があります。要するに動作点のズレです。

 そこで本機には簡単に再調整が行えるゼロ調整回路を設けました。それか写真の “ZERO adj.” です。使い方としてはボリュームを絞り切っても残る音声が大きくなったと思えたら再調整時期です。

 調整方法は簡単です。音を出した状態でボリュームを絞り切ります。その時に “ZERO adj.” で残った音が最小になるように調整します。勿論左右別々に行います。この調整は最終的には一回/年程度になります。

 さて、上図は反転増幅回路です。当然位相は逆になってしまいます。そこで上図の回路の後ろに逆相のゲイン調整回路を入れます。当然位相は元に戻ります。その時に上図で示す R1 と R2 を利用するのがゲイン調整回路です。この場合は +信号入力端子 はアースしておきます。

 このようにする事により音声信号はボリュームに依る弊害から逃れる事が可能となります。当然音質としては抜けのよい清々しい音で出力されます。見通しの良い音と言ったら解り易いかも知れません。

 この場合に一般的な少々曇りが掛かった音を長く聞いていてそれが当たり前と思っている場合は少々軽い音と評価する傾向にあるようです。しかし、実際には本機が発する音がより生の音に近い事は以上の説明でお解かり頂けたと思います。
 差動回路の原理を説明するのには正相回路ですと少々厄介です。そこで説明が容易な逆相回路で説明致します。

 逆相回路の出力電圧の場合は+入力端子の電圧と-入力端子の電圧の差がそのままR1とR2の比率で出力されます。

 左図の場合は+入力端子はアースされております。すると-入力端子の電圧はアース電位です。更に-入力端子の電圧は基本的にゼロ電位です。すると左図のように-入力端子にRを入れても電流は流れません。当然-入力端子はゼロボルトです。要するにRの両端は抵抗が入っているにも関わらず両端の電位はゼロです。この状態をイマジナリーアースと呼びます。

 差動回路とはプラス信号入力端子とマイナス信号入力端子の二つの入力端子を持っております。この両者の信号内容の違いを出力するのが差動回路です。一般的にはどちらかの端子をアースして使います。これは何処にでもある極一般的な回路方式です。

 本機の場合はボリュームに依る音質劣化から極力逃れる為に出力される音声信号はボリュームを通さず直接出力させます。しかし、それではプリアンプとしては使えません。そこで同相信号除去作用を利用します。

 回路としては以下に説明します。

DP